『ユニバーサルサービス』の定義

 現在のユニバーサルサービスの定義は、「国民生活に不可欠な基礎的なサービスを、過疎地も含めすべての地域で誰もが利用可能な価格で安定的に提供できること」とされています。これはあくまでも郵便や通信事業における定義です。
 また、ユニバーサルデザインとは健常者と障害者、子供とお年寄りといった違いを越えて、できる限り多くの人が使えるように、建築や機器、日用品など身の回りのモノや生活空間のデザインを言います。
 多様な人々の暮らしに即した柔軟で使いやすい商品づくりを指向していこうとする新しい産業の視点が広がりつつあることは十分に評価できます。そして、ユニバーサルデザインが目指す社会は、すべての人にやさしく思いやりのある社会であるはずです。

これからは少子高齢社会のインフラとなるように

少子高齢社会においてユニバーサルサービスが求められています

 今後さらに広がる少子高齢社会において、誰しも避けて通れないということに加えて、市場や生活環境もシニア層を無視してはいられない状況であることは間違いありません。
 昨今、高齢化=寝たきり=介護という高齢社会の影の部分ばかりクローズアップされている気がします。しかし、これからのシニア階層は身体に衰えやハンディはあるものの、その多くは健常者なのですから、在宅介護よりも十分な介助サービスを提供すべきだと考えています。
 次に高齢者疑似体験の活用方法として、あらゆるサービス業に携わる人々が業務上、高齢者と接する場面は今後間違いなく多くなるはずです。そこで、研修や講習会で高齢者の疑似体験をプログラムに盛り込むことでソフト面の充実を図ることができると考えられます。頭では分かっていても、実践につながらない知識は何にもなりません。ハード面がいかに充実した社会になろうとも、そこには必ず人間が介在することになるので、その場に応じた対応として高齢者にも充実したサービスとして提供できるように疑似体験セットを活用することが必要だと考えられます。しかし現状では、高齢者の体験をすることが特別なことで、興味本位という域を脱していません。これからの少子高齢社会に対応するため、また、多くの体験者が高齢者疑似体験の重要性を認めている現状を踏まえ、少しでも早くこのようなプログラムを普及させるために活動をしていきたいと考えています。
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